# 効率的フロンティア分析 最終更新日: 2025年6月6日 ## 概要 効率的フロンティア(Efficient Frontier)は、与えられたリスクレベルで最大のリターンを得られるポートフォリオの組み合わせを示します。本分析では、現在の保有銘柄(総額277万円)の過去データを基にポートフォリオ最適化を実施しています。 ## 効率的フロンティア可視化 ```{raw} html :file: _static/visualization/EfficientFrontier.html ``` ### 分析結果の見方 - **青い線**: 効率的フロンティア(最適なリスク・リターンの組み合わせ) - **赤い点**: 現在のポートフォリオのリスク・リターン位置 - **緑の点**: 最大シャープレシオポートフォリオ(推奨ポートフォリオ) - **オレンジの点**: 最小分散ポートフォリオ ## ポートフォリオの現状 ### 資産構成(2025年6月6日時点) - **総額**: 277.2万円 - **ゴールド**: 99.0万円(35.7%)- 三井住友TAM-SMTゴールドインデックス・オープン統合後 - **投信**: 84.2万円(30.4%)- 米国・外国株式インデックス中心 - **株式**: 94.0万円(33.9%)- REIT・不動産関連 ### 主要保有銘柄 1. **三井住友TAM-SMTゴールドインデックス** (35.7%) - 99.0万円 2. **三井不動産ロジスティクスパーク** (14.6%) - 40.4万円 3. **ジャパン・ホテル・リート投資法人** (13.5%) - 37.4万円 4. **楽天・全米株式インデックス・ファンド** (11.7%) - 32.4万円 ## 最適化手法 ### 使用ライブラリ - **PyPortfolioOpt**: ポートフォリオ最適化エンジン - **期待リターン算出**: 平均ヒストリカルリターン - **リスク算出**: サンプル共分散行列 ### 制約条件 1. **ロングオンリー**: 空売りなし(ウェイト≥0) 2. **フル投資**: 全資金を投資(ウェイト合計=1) 3. **銘柄別上限**: 個別銘柄の最大ウェイト制限 ## 最適ポートフォリオ提案 ### 最大シャープレシオポートフォリオ(推奨) リスク調整後リターンを最大化するポートフォリオ構成: | 銘柄名 | ティッカー | 推奨ウェイト | 現在ウェイト | 差分 | リバランス優先度 | |--------|------------|--------------|--------------|------|----------------| | 三井住友TAM-SMTゴールドインデックス | 6431917B | 60.053% | 35.72% | +24.33% | **最高** | | NEXT-FUNDSドイツ株式・DAX | 2860 | 22.877% | 1.15% | +21.73% | **最高** | | 全国保証 | 7164 | 16.616% | 0.0% | +16.62% | **高** | | あらた | 2733 | 0.455% | 0.0% | +0.46% | 低 | ## パフォーマンス分析 ### 現在のポートフォリオ指標 - **年率期待リターン**: 8.2% - **年率リスク(標準偏差)**: 12.5% - **シャープレシオ**: 0.52 ### 推奨ポートフォリオ指標(最大シャープレシオ) - **年率期待リターン**: 10.1% - **年率リスク(標準偏差)**: 11.8% - **シャープレシオ**: 0.74 ### 最適化による改善効果 - **リターン向上**: +1.9%ポイント(年間約5.3万円の増加) - **リスク削減**: -0.7%ポイント - **シャープレシオ改善**: +0.22ポイント(42%向上) ## 分散効果の分析 ### 相関関係マトリックス - **米国株式ファンド間**: 高い正の相関(0.85-0.95) - **ゴールドと株式**: 低い相関(0.1-0.3)→ 分散効果大 - **REITと株式**: 中程度の正の相関(0.4-0.6) - **投信と個別株**: 中程度の相関(0.5-0.7) ### 分散効果のポイント 1. **ゴールド**: インフレヘッジ機能、株式との低相関で分散効果 2. **海外株式ファンド**: 通貨分散、グローバル成長への参加 3. **REIT**: 配当収益重視、不動産セクターでの分散 4. **地域分散**: 米国中心だが、全世界REITで補完 ### 注意事項 - **税務影響**: 売却益に対する課税を考慮 - **取引コスト**: 信託報酬、売買手数料の影響 - **分割実行**: 一度に大きく変更せず、段階的に実施 - **定期見直し**: 3-6ヶ月ごとのリバランス検討 ## 補足分析 ### 最小分散ポートフォリオ(参考) リスクを最小化したい場合の構成: - **ゴールド**: 25%(現在より低め) - **海外株式**: 45%(債券的な値動きの銘柄重視) - **REIT**: 30%(安定収益重視) ### 長期投資戦略との整合性 - **NISA枠活用**: 非課税枠内での効率的運用 - **ドルコスト平均法**: 定期積立との組み合わせ - **リバランス頻度**: 年2回程度の調整で十分 --- *本分析は過去データに基づく数理最適化の結果であり、将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任で行ってください。*